音楽を文章で表現すること

 音楽に限らず、文章で表現するのは何だって難しいんですが、一応当サイトで音楽を扱った作品を書いているので、いろいろと考えてみました。

 物語を構成する上で、主人公自身がプロ級の演奏家だったりすると、当然のことながら音楽に深い造詣があるはずですから、会話文にしろ地の文にしろ、高度な専門性を有した視点で描く必要があります。

 私は、聴き手としてはそこそこのマニアなので、書こうと思えばまあ書けないこともないと思いますが……でもそれだと、音楽のライトユーザーさんに優しくない独り善がりな文章になってしまったりするので、その辺りのさじ加減が難しいなあと思いますね。

 なので、私の場合、主人公もしくは主要キャラの誰かに「音楽の素人」を設定して、その素人キャラの疑問に答える形をとることにしています。

 音楽の専門用語をバンバン使ったり、マニアしか知らない作曲家やその曲名を羅列したりするのは、まあ、それっぽい文章にはなりますが……あえて書かずに表現することも可能なのではないかと、私は思います。

 その証拠に、私の書く音楽小説は、実は「演奏シーン」がほとんど無いんですよ。前後のエピソードで補っている感じで、実際にその演奏を聴いていたキャラクターに「彼の演奏はこうだったよ」と代弁させて、そのキャラを通して音楽を聴かせる……という感じでしょうか。

 主人公がその場で聴いている音楽を文章で表現するのは、私には物凄く難しいです。

 音楽の受け取りかたって、聴き手によってまったく違いますから、読者さんが主人公キャラに入り込んでシンクロした状態じゃないと、すんなりと伝わらない。

 だから、批評家役の別キャラが、見聞きした感想として表現したほうが、「あくまでそのキャラの感想」なので、独り善がり感がなくなるかな? とか思いながら試行錯誤しています。

 他の方々が書かれる音楽小説もよく拝読しますが、ホント皆さん、音の表現が素晴らしい。特に、ピアニストが出てくる作品は、力量の差が如実に現れますよね。

 大抵、天才ピアニストだったりするんですが……あ、うちにもいたな、それも二人も(苦)

 

 音楽小説界の天才ピアニストたちによるコンクールとかあったら、楽しそうだな……(妄想膨らむ)